2025.4  師のない仏法はない



 
 紀野一義先生が88才頃、鎌倉大仏にて。池上本門寺
谷中の全生庵、鎌倉の大仏、四谷の安禅寺での法話は
それぞれ30年以上、40年50年と続いた。

 評論家の亀井勝一郎が、真宗の傑僧といわれた暁烏敏に対して、仏教についてあれやこれやと語ったとき、暁烏敏は黙って聞きながら最後に「ところであんたの仏教の師は誰かね」と聞いたそうである。

 亀井勝一郎は「それが私の課題です」とこたえたそうであるが、おそらく亀井勝一郎は一生仏教の師はいなかったのではないかと思う。

 亀井勝一郎について詳しくは存じ上げないのだが、何となくそう思うのである。

 

 仏教というものは、師から伝えてもらうもので、やはり書物やインターネットなどだけでは、伝わりにくいものだと思う。

 師との直接的な触れ合いがあって、初めて伝わっていくものであるに違いない。

 

 統一教会が社会的な問題となっているが、私も高校生の頃、同級生に誘われてこの統一教会に数回通ったことがある。

 また私に誘われて友達や後輩も統一教会に通った。

 一人の友達は、たちまちに熱心な信者になり、今は統一教会の会員としてアメリカで活動を続けているようだ。

 後輩も統一教会の会員として、今も子育てが忙しいといっていた。養子縁組で、今でも子育てをしているのではないかと思う。

 それなりに幸せに生きていれば、それはそれでよいのではないかと思う。

 友達も後輩も、一般社会の価値観の中では、非常に生き苦しかったのではないかと思う。

 あの霊感商法のように、人を欺き脅して高額商品を売りつけるような行為をしないのであれば、それはそれで一つの信仰の世界と認めてあげたい。

 

 私は、その他にもエホバの証人、創価学会、顕正会には、それぞれ数回通ったことがある。いずれも違和感を感じて、継続することはなかった。

 広島の実家は、浄土真宗の熱心な門徒である。広島は安芸門徒といって、浄土真宗の盛んなところである。私の故郷の町の周囲は99%浄土真宗本願寺派の寺院である。

 南無阿弥陀仏と唱えるのが仏教だと思い込んでいた。小学生の頃、宮澤賢治のドラマなどで「南無妙法蓮華経」と太鼓をたたいていることに違和感を覚えたものである。

 残念ながら身近に見るお坊さんの姿に反発することも多く、仏教を信仰しようという気持ちはなかった。

 すべてのお坊さんのことを言っているのではない、立派な方もいらしたが、どうしようもないお坊さんもいたということである。

 

 10代になれば、子供でも少年少女でも、生きる悩みを抱え、その悩みを解決するために、やはり宗教の教えは、ありがたくもあるだろう。

 過激な宗教団体ほど、この青少年の悩み弱さにつけ込んで、自分たちの教えに引きずりこむ。

 本当に人々の幸せを願う宗教団体ならば、嘘をついたり、暴力をふるったり、相手を洗脳するような行為はしない。

 

 もっと、正しい宗教団体が青少年をはじめ、悩める人間の救いとなるような活動を積極的に行わなければならないのではないだろうか。

 

 我が師は、来るもの拒まず、去る者を追わずといった姿勢だった。仏教の伝道者であったが、一つの宗派だけを信仰することはなかった。

 

 道元、親鸞、日蓮等それぞれの開祖の生きざまと教えを、それぞれすばらしいものとして紹介された。

 またすぐれた魅力的な仏教者、教育者、様々な人々の生き方、生きざまを紹介された。

 この教えこの生き方だけがいいということではなかった。この教えもこの生き方もすばらしい。

 

 やはり人の生き方は「肯定、肯定、絶対肯定」、人それぞれ生き方は違うが、自分がいいと思ったら、それはそれでいいではないか。

 その上で、大切にしなければいけないのが、大勢の人々の幸せを願うことであり、真実を求めていくことであり、心広々とさわやかに生きていくことである。

 さわやかに生きることできないのは、やはり何か間違っているなと思う。

 

 最近、酒を飲みながら話しをしていると、仏教の教えの一言が、相手の心につきささるようである。

 そして、話しをした相手の顔が光り輝いてくると、ああよかったなと思う

 たちまち、いつもの何にもないただの顔になるのかもしれないが、何かを感じて、嬉しく想い、心がすっきりして、一瞬でも今生きている喜びを感じたならそれでいいと思う。

 

 そろそろ私も、そういう話しを語っていきたいものだ。

 

 私の、仏教の我が師は、紀野一義である。

 私は、いい先生に巡りあえたのである。



今は亡き、わが師(紀野一義先生)の教えです。

いかに生きていけばよいのか、わからなくなったときのよりどころとしています。

 自誓

一、 心ひろびろと、さわやかに生きん。

一、真実をもとめてひとすじに生きん。

一、おおぜいの人々の幸せのために生きん。



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